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生きづらさのルーツは「愛着」?大人の愛着障害に見られる12の特徴

愛着障害のイメージ

愛着とは、養育者と子どもの間に情緒的なきずなが結ばれることです。愛着の問題を抱えるとどうなるのでしょうか?もしかしたら、生きづらさのルーツが愛着にあるかもしれません。

愛着障害とは

愛着障害とは、養育者と子どもの間で愛着がうまく形成されず、そのことをきっかけに対人関係や感情コントロールなどに問題が現れていることです。幼少期の養育者との関係性が心身の発達に大きな影響を与えるだけではなく、大人になってからもその影響が続くことが分かっています。

しかし、愛着障害についてのはっきりとした診断基準はまだ出来ていない状況です。愛着障害の特徴は発達障害と共通する部分も多いため、自他共に発達障害だと思っていても実は愛着の問題だったというケースもみられます。愛着障害と発達障害は支援方法は異なるため、発達障害の方向けの対応を受けて、本人の辛さが強くなると言う悪循環も存在します。 学校生活や社会生活の中で対人関係に問題を抱えており、そのルーツが養育者との関係性にあることも多いので、生きづらさを軽減するためにも自己理解を深めていきましょう。

愛着は関係性の問題

愛着とは、幼少期に養育者と子どもの間に情緒的なきずなが育まれていくことです。お腹が空いた時、オムツが汚れた時に赤ちゃんは泣いて訴えます。その時に養育者がミルクをくれた、オムツをきれいにしてくれたという自分の欲求が満たされるという経験の繰り返しで心理的な信頼関係や愛情、きずな等が芽生えて愛着形成に至ります。 しかし、それがなんらかの形で上手くいかない場合があります。例えば、愛情を十分に与えられなかった、与えられていたけど気づかなかった、うまく受け取れていなかったなどです。相性の問題なので、例えば同じ養育者に育てられても、兄弟のうち1人だけ愛着障害になることもあるのです。 愛着が形成されないまま大きくなってしまうと、対人関係や社会生活に問題を抱えやすくなります。私たちは愛着を土台にして、感情や認知、行動や社会性など様々な発達が進んでいくからです。もしその土台の部分が不安定ですと、その上の発達にも影響が出てしまうのです。また、愛着関係は自己肯定感や自信にも影響を与えます。自己肯定感や自信が育っていないと、新しいことに挑戦したり、失敗から立ち上がったりなど、様々な生きる力にも影響が出てしまいます。

大人の愛着障害者に見られる特徴

子供が養育者と愛着を形成できなくても、親戚や先生など他の大人と形成する場合もあります。また、大きくなってから恋人や新しい配偶者と新たに形成することもあります。しかし、大人になるまで他者と愛着を形成できずに、大人になっても愛着障害が続く場合もあるのです。

大人の愛着障害の人の特徴としては、
・愛情を強く求めてしまいなかなか満たされない
・対人関係に不安を感じ試すような行動を取ってしまう
・素直に甘えられない ・感情のコントロールが苦手
・同じような対人関係パターンを繰り返してしまう
・自己肯定感や自信が持てない
・自分で決断することが苦手
・相手の顔色に敏感で気を使いすぎてしまう
・不安や怒りを感じやすい
・慢性的な空虚感を感じる
・衝動的な行動に出てしまう
・うつや不安障害、依存症や摂食障害などの精神疾患につながる
などなど、愛着にどのような問題を抱えるかによって様々な特徴が生じるといえます。

自己理解を深めよう

まずは、自己理解を深めることが大切です。自分にはどのような困りごとや特徴があるのか、養育者を含めて周囲の人との関わりはどうだったのか、現在の対人関係はどうなのか、しっかりと理解し受け止めることで、必要な対処行動を取ることができます。もし愛着の問題があるのかもと気づいた場合は、取り組んでみても良いかもしれません。

愛着の問題は大人になってからでも解消することができます。現在は愛着障害に対する様々な治療法も提案されています。気になる方は、精神科医や心理師など専門家に相談してみてください。

ライター/石上友梨 臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。


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