For People with Disabilities

就労継続支援A型B型

障害者の就労には2種類あります。
「一般就労」と 「福祉的就労」 と呼ばれるものです。
「一般就労」とは 、企業や公的機関などに就職して、
労働契約を結んで働く一般的な就労形態です。
それに対して「福祉的就労」とは、そのような働き方が難しい障害者の就労を総じて「福祉的就労」と呼んでいます。
一般企業に就職できる人であればそこに就職すればいいと思いますが、
もし出来ない場合であればどんな仕事があるのかを見ていきましょう。


福祉的就労と呼ばれるものに関して

「 一般就労」においては、経営者の指揮監督のもと、定められた勤務時間に出社し、
命じられた業務をこなすことが求められます。
要求される仕事量がこなせなかった場合は、給料を減額されたり、
叱責されたりすることもありますよね。
ということで、主体はあくまでも経営者側にあります。

一方、「福祉的就労」においては、労働はあくまでも福祉サービスや訓練の一環です。
出欠、作業時間、作業量などは、利用者の希望によって定められます。
要求された仕事量を達成できないからと言って、経営者がペナルティを
与えるような指揮監督は許されていません。
福祉的就労の場では、障害者は「労働者」と「福祉サービスの利用者」
という二つの顔をもつことになります。

下記は、各福祉就労の比較になります。
それぞれに特徴がありますので、自分がどれに向いているかをよく確認しましょう。
データ利用状況のデータは2016年のもので、現在はもっと事業者数等も増えております。

2016年2月データ
※1 出典:厚生労働省 障害者の就労移行支援対策の状況
平成28年度平均工賃(賃金)月額の実績について
 

就労継続支援A型のメリット・デメリット

「就労継続支援A型事業所」は、一般の企業に雇用されることが
困難な障害者に対し、「働く場」を提供する事業所です。
実際の業務や職業訓練を通して、知識や技能を身につけ、
最終的には一般就労を目指すものです。

〇メリット
・フルタイムで働けば、「固定給」として、地方自治体が定める
 最低賃金以上の収入を原則的に受け取ることができる。
・一般企業と違って、支援者がつねに職場にいて、
 無理な働き方を強いられることはなく、仕事をすることができる。
・一般市場で流通するような商品の生産やサービスを提供する事業所では、
 一般就労に近い技能やノウハウを学ぶことができる。
・経営者が積極的であれば、事業の拡大に寄与することもでき、
 仕事を通じての成長を実感できる場合もある。
・雇用契約により、労働基準法や最低賃金法などの労働関連法規が適用される。

〇デメリット
・事業所の質によるバラツキが大きい。
・雇用契約によって、従業員に固定給を払わなければならないので、
 事業者の経営能力によっては、経営破たんして、突然働き場所を
 失う可能性がある。
・従業員がフルタイムで働くと人件費がまかなえないために、
 本人が望まないのに短時間勤務を強いられる場合もある。
・福祉に詳しく、障害者にとって心地よい職場をつくれることができても、
 経営のノウハウをもたない事業者も多く、適材適所の発想ではなく、
 一律に単純作業に就かされるなど、
・一般就労をめざす障害者のキャリアアップにとって物足りない職場もある。
・本来、本人が望めば一般就労への移行を支援しなければならないが、
 経営上の都合から能力の高い障害者を、生産性を支える柱として、
 囲い込んでしまう事業所もある。
・福祉サービスの提供を十分行わず、補助金を搾取するような
 悪質な事業所も存在する。
・アルバイトや副業などのバレるような収入を得ることは出来ない。
 理由:アルバイト出来るなら、普通に働けるでしょとなるため。
・少ない時間でも集に5日通うなどの調整がしづらい。8時間勤務を週3日行うなどが出来ない。


就労継続支援B型のメリット・デメリット

「就労継続支援B型事業所」は年齢制限もなく、職業的に高い能力を
求められることもなく、福祉サービスを最優先する職場です。
従来の授産施設がそのまま移行したものがほとんどで、
主に社会福祉法人が運営に当たっています。

〇メリット
・体力的に職業生活を送るのが難しい重度の障害者でも働ける可能性がある。
・年齢制限がないので、高齢の障害者でも利用することができる。
・収入を得るのは難しいが、アットホームで障害者の日中の居場所として
 利用されているケースも多い。
・仕事に合わせて業務が発生するのではなく、利用者の能力に合わせた
 仕事を確保するので、経営が破たんする心配は少ない。

〇デメリット
・工賃は極端に低く、生活を補助するだけの収入を得ることはできない。
 交通費などを差し引くと、マイナスになるようなケースもある。
・「固定給」ではなく、「出来高払い」のところも少なくない。
・営業力が弱いために受注先を得るのが難しく、仕事を安定して
 供給できない場合もある。
・単純作業が多く、キャリアアップを望むのが難しい。
・労働基準法や最低賃金法などの労働関連法規が適用されない。

就労継続支援B型事業所は、比較的自由に働けて社会とのつながりも確保できるので、ずっと引きこもっていた方や就労継続支援A型事業所に自信が無い方等には良いと思います。中には食事は無償提供してくれる事業所もあり、まずは体調から整えましょう的な福祉としての立場から勤務出来ると思います。

その反面、普通に働くとしたら時給200円前後と最低賃金を大幅に下回りますので、就労移行支援事業所よりは給料としてはマシですが、とてもこれだけでは暮らしていけるものではありません。

以上がそれぞれの事業所のメリットとなります。


それぞれの課題とまとめ

正直、今まで働いてきた人であれば、どちらの事業所でも暮らしていけるだけの賃金とは到底言えません。
障害年金、生活保護、親の援助等を期待できる場合のみの仕事と呼ばれても仕方ないと思います。
それらが当てに出来て、次の仕事まで自分の体調を整えたい、リハビリしたい等の事があるのであれば通うのも良いと思います。

またこれらの就労施設は、民間企業の参入もできるようになったことから、
A型事業所は2002年には全国に107か所しかありませんでしたが、
A型事業所は2017年時点で3630か所と飛躍的にその数を増やしています。
従来の障害者の働くイメージを一新するような事業所が誕生している半面、
補助金頼みの安易な事業者の参入によって破たんする事業所や、
社長だけ潤うような状況が生まれています。
また、日本の物価は上がっている中、作業者の工賃がほとんど上がっていない事も、
健全な状況とはとても言えないでしょう。
また今後としても、現在の日本の財政基盤から考えて、今後福祉予算の削減や、障害者向け予算が削られるようなことがあると、本当に困っている人が益々困るような状況になるような事も予想されます。

その中で、自分が生き生きと働けて、活躍できる事業所を
見つけられることを願っております。

以上

皆様の今後の就職活動の一助になれば幸いです。


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